trio?
ギギギィ、ギーギー。
「、何だその音は」
「あ、バージル。このヴァイオリン、屋根裏で見つけたんだ。でも弾けなくて……」
「ヴァイオリンがいきなり弾けたら、パガニーニ並だぞ」
「うー。だけど確かに、悪魔に魂受け渡してでも、これを弾きこなしたい気持ちになるね」
「……フン。貸してみろ」
───暫しバージルの奏でる『揚げひばり』をご堪能ください───
「えっ?えっ?何でバージルってばヴァイオリン弾けちゃうの?」
「ダンテのギターの爆音が煩くてな。騒音に対抗する内に上達していた」
「ヘイ、誰の何が騒音だって?」
「あ、ダンテ!」
「なー、は何か弾けないのか?」
「ん、ピアノなら小さい頃に少しだけ習ってたけど」
「よし、決まり」
「なにが?」
「Let's rock!セッションしようぜ!」
「えぇー、ヴァイオリンとギターとピアノで?」
「いや、ヴァイオリンはいらねぇかな」
「……ギターが外されるべきだな」
「ぁあ?お決まりのクラシックなんざ、退屈なだけだろ?」
「それは貴様の意見に過ぎないが」
「あのー。」
「「何だ?」」
「コンサート開くわけでもなし、好きなのを好きなように弾こうよ」
「「……そうだな。」」
「じゃあ、曲を決めよう。何がいいかな?」
「やっぱ『It's My Life』だろ!ロック最高!」
「やはり『ツィガーヌ』だろうな。名曲だ」
(セッションは一生無理な気がしてきました……)
- → afterword
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拍手お礼文にしていたショートストーリー第三弾でした。
短文ですが、お付き合いくださってありがとうございました!
2009.1.8
追記)
バージルさんがヴァイオリン弾いてるイラストをUpしたのは覚えてましたが、文でも弾いてもらってたとは!
すっかり忘れてました。しかもちゃんとパガニーニって言ってる!JACKPOT!
昔の作品を掘り起こして楽しいのって、こういうときですね!