おみくじ

「突然ですが、New Yearなのでおみくじ引こうよ、二人とも！」
「「オミクジ？」」
「えっと、フォーチュンクッキーのクッキーなしです。今年の運勢を占うの」
「クッキーなし？クッキーあった方がいいのに」
「まあまあ。ここはニホン式で。ね、バージル」
「……まあいいか。やってみろ」
「では、ここに用意した紙を、どれでも好きなのを一枚引いて下さい。中身はSSStylish（大吉）、Showtime（中吉）、Sweet（吉）、Alright（末吉）、Crazy（凶）、Dope（大凶）です！さあどうぞ」
「んじゃ、オレからね。……『Showtime』？まあまあか」
「中吉じゃない！いいね、ダンテ。さ、バージルもどうぞ」
「……『SSStylish』？品のない言葉だ」
「あ、それ大吉でいちばんいいのなんですけど……」
「そうなのか？何だっていいがな」
「にしちゃー、嬉しそうじゃねえか」
「黙れ」
「あーハイハイ喧嘩はやめて下さい。最後は私ですね。えっと……」
「……どうした？」

「……『Dope』……」

「「ブッ！」」
「ジョークのつもりで一枚しか入れてないのに……」
「あっはっは！逆にクジ運いいんじゃねぇ？」
「ひどい〜新年からこんなの！」
「下らんな。新年から紙切れに踊らされることもない」
「じゃあバージルの大吉と取り替えっこしてよ」
「……は？」
「バージルにとっては紙切れなんでしょ？」
「替えてやれよ、バージル」
「……」

ビシュン

「ああっ消えたぁ！！」
「（実はああいうの気にするタイプなんだよな……）もういっちょいってみれば？」
「おみくじは本当は一回だけなんだけど……やってみる！えいっ！」
「どうだった？」
「……『Alright』」
「スエキチってやつ？いいだろ、それで！何事も程々がベストってね」
「そうだね」
「よしよし。元気出たところで、何でも好きなトッピングのピザ奢ってやるよ」
「ピザかぁ。まあいっか。ありがとう、ダンテ」



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